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小児期の噛み合わせ治療で、生涯の健康を!!

こんにちは。副院長の松浦直美です。

前回のブログでは
小さいうちからのアプローチが大切なかみ合わせの問題として『過蓋咬合』をご紹介しました。

「早期治療で、歯並びだけでなくお顔立ちも綺麗に!!」」の記事はこちら!

今回は、同じく小児期に早期の対応が重要となる不正咬合
『反対咬合』についてお話ししたいと思います。

反対咬合とは、下の歯が上の歯よりも前に突き出ている状態のことで
一般的に『受け口』とも呼ばれます。

反対咬合は見た目の問題だけでなく、顎の成長のバランスを崩したり
食べ物を噛む(咀嚼)ことや言葉を発音することに影響を与えたりする可能性があるため
早期に対応したい不正咬合の一つです。

特に成長期のお子さんの場合、顎の骨はまだ成長段階にあります。
この時期に適切な治療を行うことで、顎の正常な成長を促し
永久歯が生え揃う前に反対咬合を改善できる可能性が高まります。

反対に、成長期を過ぎてしまうと、骨格的な問題がより顕著になり、
治療が複雑になったり、外科的な処置が必要になるケースも少なくありません。

過蓋咬合と同様に、反対咬合も早期の発見と適切な対応が、
将来の健康な歯並びと噛み合わせのために非常に重要です。

実際に当院で早期の反対咬合治療を行った小学3年生のAくんの例をご紹介します。





海外で生活していたAくんは


歯科医院で噛み合わせが反対なのをみてもらっても
「大きくなってから対処しましょう」
と言われ、治療をしていなかったそうです。


反対の噛み合わせの場合
大きくなってからの対処とは
顎の骨を切断する「手術」が必要になるということ。


しかし、このくらいの重度の反対咬合でも
この頃にすばやく対応すれば、噛み合わせは手術などしなくても治ります。





治療開始後、数ヶ月。

噛み合わせは完全に治り
下顎が突出して見えていたお顔立ちも
すっかりかわいらしく変わりました。


「日本に帰ってきてよかった!!」とは、お母さんの感想です。


経過観察中に、奥歯の噛み合わせも良くなり、ますますイケメンになっています。


もう一人、小学3年生の時に反対の噛み合わせを直した女の子、Rちゃんの例です。


 


こちらも、かなり重度の反対の噛み合わせで、上の歯がほとんど見えていません。


お母さんは治療を諦めていたのですが


小学3年生であればまだ治療できる可能性があることを伝え
噛み合わせの治療を行うことになりました。


噛み合わせ治療を行うと、数ヶ月で
反対だった噛み合わせが改善し、上の前歯が見えてきました。






噛み合わせが治って、「しゃくれ顔」だったお顔だちも劇的に変わりました。
あとは、夜のみ矯正装置をつけながら、経過観察をしていきます。




噛み合わせが治ってからは、歯に対する意識も高まり
まじめに定期検診に通っているRちゃんも、中学生になりました。

いつもニコニコして、本当に明るく可愛らしい女の子に
成長しています。


いかがでしょうか。


過蓋咬合と同様に、反対咬合も後からでは治療が難しくなる不正咬合の一つでありながら
小児期に早めに対処すると、簡単に対応できることが多いのです。

しかも、反対の噛み合わせは、上記のように重度に見える方ほど


開始時期さえ間違わなければ
意外と短い期間で、噛み合わせの治療が可能です。


歯科医院での幼少期からの定期メインテナンスをうけることで
歯科医師に歯並びや噛み合わせをチェックしてもらう機会が増え


適切な時期に治療を開始することができます。

お家の方のちょっとした意識と
歯科医院の入念な検診
お子様の未来の笑顔を守る第一歩となります。


今回も、症例紹介をこころよく引き受けてくださいました
ご本人とお家の方に感謝いたします。