歯医者さんで骨の健康チェック?
こんにちは。副院長の松浦直美です。
今日は、いつもとはちょっと違うお話をしてみようと思います。
「歯医者さんで骨粗鬆症(こつそしょうしょう)のチェックができるんですか?」
そんなふうに聞かれたら、ちょっとびっくりされるかもしれませんね。
実は、歯科で使っているレントゲン写真を活用して
骨の健康状態をやさしくチェックすることができるんです!
驚きますよね?
私も最初にそんなことができるソフトウェアを導入する!と院長から聞いた時は
とても驚きました。
骨粗鬆症って、どんな病気?
骨粗鬆症は、骨の中のカルシウムなどが減ってスカスカになってしまう病気。
ちょっと転んだだけでも骨が折れてしまったり、背中が丸くなったり…。
特に**背骨や手首、大腿骨(足の付け根)**などの骨折は、日常生活に大きな影響を与えます。
中でも大腿骨の骨折は、寝たきりや要介護の原因になることも少なくありません。
そしてやっかいなのが、初めのうちはほとんど症状が出ないこと。
気づいたときには、かなり進んでいた…というケースも多いのです。
骨のチェックは、このような方におすすめです。
- 45歳以上の方、とくに閉経前後の女性
- 骨粗鬆症がちょっと気になっているけれど、忙しくて検査に行けなかった方
- 整形外科での骨粗鬆症の検査や治療はまだ受けたことがない方
日々の生活の中で、気軽に立ち寄れる場所だからこそ、
こうしたチェックの“入り口”として歯科を使っていただけたら嬉しいなと思っています。
なぜ歯医者さんでわかるの?
私たちが虫歯や歯周病のチェックでよく使っている「パノラマレントゲン」。
(怖い〜!!けど、みたことありますよね?)
実はこの写真には、あごの骨だけでなく、その周辺の骨の状態もよく写っています。
そこに「PanoScope(パノスコープ)」というAI解析ソフトを組み合わせると
骨の密度や厚みを数値として“見える化”できるのです。
このパノスコープを導入したのはなんと東北では当院が初。
安くはないソフトウェアでしたので、正直私も話を聞いた時は
「え、なんでそんな保険点数もつかないような検査を?」と思ったのですが
いまでは、院長の「医科歯科連携を強めて地域医療に本当に貢献したい」という
思いを尊敬しています。
当院では2024年から試験的に取り入れてきましたが
分析を利用した患者さん、そして当院での利用をきっかけに整形外科の扉をたたいた患者さんを
診察した整形外科専門医の先生たちからも良好な感触をへて
2025年7月からは本格的にスタートします。
歯科と整形外科、実はよくつながっているんです
あまり知られていないかもしれませんが、
歯科と整形外科は、もともとよく連携している診療科なんです。
たとえば、骨粗鬆症のお薬を飲んでいる方が抜歯をすると、まれに**顎の骨が壊死してしまう(BONJ)**という副作用のリスクがあります。
そのため、お薬のことや骨の状態について、整形外科の先生と情報を共有しながら診療する場面も多くあります。
今回の骨粗鬆症スクリーニングも、そういった連携の流れの中で、
より身近に、より前向きに、皆さんの健康を支える仕組みとして考えています。
定期検診のついでに、気軽にチェック
「検査」と聞くと、ちょっと大がかりなイメージがあるかもしれませんが、
このスクリーニングは、いつもの診療の中で自然に受けられるのが特徴です。
しかも、歯科の検査で撮影するパノラマレントゲンを利用するので、分析自体は無料です。
骨密度の低下が疑われる場合には、ご希望の方には専門医への紹介状をご用意いたします。
(紹介料は保険適用で、自己負担は400円ほどです)。
お口の健康から、未来の安心へ
私たちが目指しているのは、「お口の健康を守る」ことはもちろん、
そこからさらに一歩ふみ出して、“気づけてよかった”と思ってもらえるような医療です。
骨粗鬆症も、早く気づけば、予防や治療でしっかり向き合うことができます。
「歯医者さんで骨の話?」と思われた方も、
気になることがあれば、ぜひ遠慮なくお声がけくださいね。
🦷 骨粗鬆症スクリーニングについてのお問い合わせ・ご予約はこちらから
「私もチェックできるかな?」
「ちょっと話だけ聞いてみたい」
そんな方も、どうぞお気軽にご相談ください。
🔗 ご予約・お問い合わせフォームはこちら(ウェブ予約は初診の方のみ)
📞 当院に通院されている方は
お電話でご予約をお願いいたします:019-681-3719
定期検診の際に一緒にご案内することもできますので、
すでにご予約いただいている方も、お声がけくださいね。